軽貨物のリアル
求人向け
2026.09.28
軽貨物委託会社の倒産が増えている?運送会社が潰れる理由と会社選びのポイントを解説
運送業界では現在も倒産が高い水準で推移しています。
では、物流の需要があるにもかかわらず、なぜ運送会社は倒産してしまうのでしょうか。
今回は、軽貨物会社を長年経営してきた立場から、実際に業界で見聞きしてきたケースも踏まえながら、軽貨物委託会社が倒産する主な理由と、ドライバーが会社を選ぶ際に確認したいポイントについて解説します。
道路貨物運送業の倒産は2025年度に321件
帝国データバンクの調査によると、2025年度の「道路貨物運送業」の倒産件数は321件でした。
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260409-trucking-br25fy
前年度の351件からは減少したものの、
- 2008年度:371件
- 2024年度:351件
- 2009年度:341件
- 2025年度:321件
となっており、2025年度は過去4番目の高水準です。
つまり、「過去最多」というわけではありませんが、依然として倒産件数が多い状況が続いています。
では、なぜこれほど運送会社の倒産が発生しているのでしょうか。
軽貨物・運送会社が倒産する主な理由
1.特定の取引先に依存している
軽貨物委託会社で特に注意したいのが、1社への依存度が高すぎることです。
例えば会社全体の売上の80%、90%、あるいはほぼ100%を特定の荷主や元請会社からの仕事で作っていたとします。
その状態で突然、
「来月から契約を終了します」
となれば、会社は一気に売上の大部分を失います。
仕事がなくなれば、所属しているドライバーに紹介できる案件もなくなります。
その結果、
「仕事がなくなる→ドライバーが離れる→さらに会社運営が難しくなる」
という状況に陥る可能性があります。
一つの大きな仕事を獲得すること自体が悪いわけではありません。
重要なのは、その仕事がなくなっても会社を維持できる状態を作っているかということです。
2.新規営業をしていない
1社依存とも関係しますが、軽貨物会社を安定して経営するためには継続的な営業活動も重要です。
新規企業への営業はもちろん、既存の取引先に対して、
「新しい配送コースはありませんか?」
「増便する予定はありませんか?」
「別のエリアでもお手伝いできます」
と提案することも営業活動の一つです。
複数の荷主や案件を確保しておけば、一つの案件が終了しても別の仕事でカバーしやすくなります。
逆に一つの仕事だけに依存し、新しい取引先を増やす営業活動をしていなければ、その案件が終了したときの影響は大きくなります。
案件数や取引先を分散させることは、会社だけではなく所属ドライバーの仕事を守ることにもつながります。
ドライバーは倒産リスクのある会社をどう見分ける?
会社内部の財務状況まで応募者が確認することは簡単ではありません。
しかし、会社選びの段階でも確認できるポイントはいくつかあります。
①案件の種類が豊富か
面談の際には、
「どんな案件がありますか?」
「宅配以外の仕事もありますか?」
「案件が終了した場合、別の仕事を紹介してもらえますか?」
などを聞いてみましょう。
複数の種類の案件を扱っている会社であれば、一つの仕事が終了した場合でも別案件を提案してもらえる可能性があります。
②ホームページを確認する
応募する前に会社のホームページを上から下まで確認することもおすすめです。
会社概要だけではなく、
- どのような事業をしているのか
- どのエリアで仕事をしているのか
- どんな案件を扱っているのか
- 情報が継続的に更新されているか
などを確認してみましょう。
ホームページだけで会社の経営状態を判断することはできませんが、会社について調べる材料の一つにはなります。
③応募後の対応を見る
会社の管理体制は、応募した段階から見えることがあります。
例えば、
「応募したのになかなか返信が来ない」
「面談日時の連絡が曖昧」
「担当者が面談に遅れてくる」
「質問しても明確な回答がない」
などです。
もちろん、一度の対応だけで会社全体を判断することはできません。
ただし、ドライバーへの連絡や管理を日常的に行う会社だからこそ、応募者への基本的な対応も会社選びの判断材料の一つになります。
④最初から1社だけに決めない
軽貨物会社を探す際には、最初に見つけた会社だけで決めるのではなく、3~5社程度から話を聞いて比較するのもおすすめです。
例えば、
- 手数料
- 案件内容
- 売上の目安
- 車両リース・レンタル費
- サポート体制
- 担当者の対応
- 契約内容
などを並べて比較します。
1社だけでは「これが普通なのかな?」と思ってしまうことでも、複数社を比較すると違いが見えてきます。
条件だけではなく、「ここなら長く付き合えそう」と感じられるかどうかも含めて判断しましょう。
⑤報酬の支払い遅延には注意する
特に注意したいのが、ドライバーへの報酬の支払いが遅れるケースです。
もちろん事務的なミスなどの可能性もあるため、一度の遅延だけで経営危機だと断定することはできません。
しかし、
「取引先からまだ入金されていないので、支払いを待ってほしい」
などの説明が繰り返される場合には、会社の資金繰りに問題が生じている可能性も考える必要があります。
ドライバーにとって報酬は生活に直結するものです。
契約前には、締め日・支払日・支払い条件を契約書でしっかり確認しておきましょう。
軽貨物会社は「案件数」だけでなく「会社の体制」まで確認しよう
2025年度の道路貨物運送業の倒産は321件と、依然として高い水準にあります。
これから軽貨物ドライバーとして働こうと考えている方は、「月収○万円」「案件多数」といった求人情報だけで会社を決めるのではなく、複数の会社を比較してみてください。
案件の種類や担当者の対応、契約内容、車両費、サポート体制などを確認したうえで、自分が納得できる会社を選ぶことが大切です。
コウショウ物流では、今後も軽貨物業界で長年事業を行ってきた経験をもとに、軽貨物ドライバーの仕事や収入、会社選びなど、業界のリアルな情報を発信していきます。
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